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某バイトに応募して、働くことになった(たぶん来週から)。
ところで、「バイト」と「パート」の違いがよくわからなかったので、調べてみた。
「バイト」と「パート」
調べてみたところ、明確な違いはない模様。
少なくとも、法律上、両者の区別はない。
パートタイム労働法上は、「バイト」も「パート」も「パートタイム労働者」であり、その定義は「1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者」である。
一般的には、「バイト」は、学生など本業が別にある者が行う労働を指し、「パート」は、主婦が行う短時間労働に対して使われる。
「バイト」と「パート」の語源
違いはないのに、なぜ異なる単語が使われているのかというと、「バイト」と「パート」では、そもそも語源が異なるということが分かった。
- 「バイト」:「アルバイト」のことで、語源は、ドイツ語の『Arbeit』(英訳すれば「work」)
- 「パート」:語源は、英語の『Part-time』(対義語はFull-time)
求人情報誌における「バイト」と「パート」
上記のような語源から、なぜ「(アル)バイト」は学生、「パート」は主婦というイメージが定着したのだろうか?
その答えは、おそらく求人情報誌にあると思われる。
求人情報誌では、
- バイト:高校生や短大生、大学生などの学生で34歳までの未婚者、正社員ではなく時給で働く者
- パート:学生でも正社員でもなく49歳までの女性既婚者
として、両者を明確に区別をしているようである。
フリーター
「バイト」と「パート」との違いはおおよそ分かった。
ところがここで、では「フリーター」と「バイト」や「パート」はどう違うのだろう、と新たな疑問が沸き上がってきた。
「フリーター」は、厚生労働省により以下のように定義されていた。
- 現在就業している者については、勤め先における呼称が「アルバイト・パート」である雇用者
- 現在無業の者については、家事も通学もしておらず「アルバイト・パート」の仕事を希望する者
つまり、「パート」と「アルバイト」を総称するものが「フリーター」であると言える。
時給で働く男性(35歳以上)
34歳までの未婚者(男女とも)が時給で働く場合は「バイト」と呼ぶことができ、49歳までの既婚女性が時給で働く場合には「パート」と呼ぶことができる。
そして、どちらも「フリーター」である。
では、35歳以上の時給で働く男性(未婚・既婚問わず)は一体何と呼べばよいのであろうか?
そうした労働者の呼称としては、「非正規雇用者」が挙げられる。
「非正規雇用」は、「正規雇用」の対義語であり、「フリーター(バイト、パート)」、「契約社員」、「派遣社員」、「請負労働者」、「期間工」、「季節工」、「準社員」、「嘱託」など幅広い就業形態を指す言葉である。
このことから、「『35歳以上の時給で働く男性』であるならば『非正規雇用者』である」ことは必ず言えるが、「『非正規雇用者』であるならば『35歳以上の時給で働く男性』である」ことは、必ずしも言えないことが分かる。
このように、現状では「35歳以上の時給で働く男性」というカテゴライズに該当する人をピンポイントで適切に表す言葉はないのである。
今の日本社会において、「35歳以上の時給で働く男性」は相当数いるものと思われる。
そのような人を適切に指し示す、新たな言葉が必要なのではないだろうか。
まとめ
- 「パート」と「バイト」に明確な違いはない
- 「フリーター」は「パート」と「バイト」を総称する言葉
- 「非正規雇用者」以外で「35歳以上の時給で働く男性」を表す言葉が必要なのではないか