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2万円台から買える大型3Dプリンター「Anet A8 PLUS」レビュー(動作編)

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組立が終わったところで、「Anet A8 PLUS」で動作の確認をした。

2万円台から買える大型3Dプリンター「Anet A8 PLUS」レビュー(改造編その1)
2万円台から買える大型3Dプリンター「Anet A8 PLUS」レビュー(組み立て編)
2万円台から買える大型3Dプリンター「Anet A8 PLUS」レビュー(内容確認編)

フィラメントのオートロード

まずは、「Anet A8 PLUS」で追加されたフィラメントのオートロード機能について確認する。

結論から言うと、この機能は全く使えない機能であった。

メニューからフィラメント交換(Change filament)を選ぶと、

まずは自動でノズル温度が240℃に設定される。

ノズル温度が240℃になると、フィラメントがされていれば、そのフィラメントが排出される。

フィラメントの排出が終わると、フィラメントを挿入するよう促される。

フィラメントを挿入しボタンを押すと、自動でフィラメントのロードが始まるが、それがどうにもうまくいかない。

ごらんのように、フィラメントがヒートブレイクのほうへは挿入されていかず、途中で隙間から出てきてしまう。

何度かやってみたが一度もうまくいかないので、手動でフィラメント交換することにした。

テストプリント

いつものキューブと船のモデルでテストプリントを行った。

Curaの3.6.0を使用し設定は以下の通りとした。

  1. 「設定」→「プリンター」→「プリンターを追加する」→「Other」→「Prusa i3」を選択
  2. 「設定」→「プリンター」→「プリンターを管理する」→「プリンターの設定」→XYZをそれぞれ、「300mm」、「300mm」、「350mm」に設定

そうすると、スライサーの各種パラメータが自動で以下のように設定される。

テストプリントで使用したのはSUNLUのPLA+というフィラメントで、印刷温度の範囲が205~230℃となっていて普通のPLAよりも高めになっている。

なので、使用するフィラメントに合わせて、「印刷温度」を215℃、「ビルドプレート温度」を50℃に変更した。

また、「レイヤー高さ」と「初期レイヤー高さ」を、ともに0.2mmに変更した。

XYZ 20mm Calibration Cube

組み立てて特に何も手を加えていない状態では、思っていたほどではなかった。

使用データ:XYZ 20mm Calibration Cube

3DBenchy

こちらは、まあまあな結果だった。

使用データ:#3DBenchy – The jolly 3D printing torture-test by CreativeTools.se

感想

「CR-10S」の半分ほどの値段ということを考えると、なかなか良いのではないかと思われる。

しかし、期待していたほどの出力品質(Ender-3程度)ではなかったため、X軸のベルトテンショナーやZ軸のブレ防止パーツなどを導入して、少し改造することにする。

まとめ

  • 「Anet A8 PLUS」の動作を確認した。
  • フィラメントのオートロードは正直、必要ない機能だった。
  • 「Anet A8 PLUS」でテストプリントを行った。
管理人:

コメントを見る (5)

  • こんにちは、初めまして。

    僕もAnet A8 Plusを購入しました、組み立て後動作確認を行おうとベッドのレベル出しを
    しようとしたところどうしてもレベルが出ませんでした。
    Y軸のロッドの高さが同じになっていない様でした。
    仕方なくY軸のロッド受けを作り直しました、このような不具合などはありませんでしたか?

    • 不具合は、フィラメントのオートロードがうまく機能しなかったことくらいです。
      あと不具合というほどではないですが、リニアブッシュやロッドは日本製のものと比較すると、明らかに動作の滑らかさが違いました。

  • 初めまして。最大300立方印刷できる3Dプリンターを探していたところこの紹介記事を見つけ、僕も先日Anet A8 Plusを購入しました。Curaのプロファイルも参考にさせていただき、いざ出力しようとしたところ初期レイヤーを出力しているあたりで"THERMALRUNAWAY PRINYER HARTED"と何度やっても熱暴走で止まってしまいます。なにか解決方法はご存じでしょうか?

    • THERMALRUNAWAY Protectionは、ホッエンドの温度が設定温度と比べて短時間で極端に下がった場合に働く機能です。
      THERMALRUNAWAY Protectionが働く可能性としては、ハード面の不具合とソフト面の不具合が考えられます。

      ハード面の不具合

      ヒューマンエラーやパーツ不良の可能性が考えられます。

      ヒューマンエラー

      ・ヒートベッド用サーミスタとホットエンド用サーミスタの取り違え
      ・サーミスタやヒーター用コネクタの差し込みが不十分

      一番簡単に解決できる問題で、配線が正しい状態になるようにすれば良いです。

      パーツ不良

      ・サーミスタの不良(断線など)
      ・メインボードの不良(ヒーター、サーミスタ関連)

      この問題を解決するためには、基本的にパーツの交換が必要となるため、不良の生じているパーツを特定する必要があります。

      パーツ入手先
      サーミスタ:https://amzn.to/2OdJH1V(Amazon)
      ボード:http://s.click.aliexpress.com/e/3U7qfjk8(AliExpress)

      ソフト面の不具合

      原因の特定が容易でないので、問題を解決するためには公式のファームウェアを再度書き込むのが早くて確実です。

      ファームウェア配布ページ(Anet公式)
      http://www.anet3d.com/down.aspx?TypeId=11&FId=t14:11:14

  • 御返信ありがとうございます。ファームウェアをアップデートしたところ、たまに止まりますがなんとか出力し終えるようになりました!ご丁寧な考察に本当に感謝いたします。