22日目(コミックにおける初版本の価値)

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あること・ないこと日記

コミックせどりにおける初版本について

一般に書籍では、第2版以降と比較して、初版本には価値があるとされる。


では、コミックの初版本にも価値はあるのだろうか?
また、コミックせどりをする場合には、初版本を狙った方が良いのだろうか?


その辺のことについて考えてみた。

一般書籍における初版本の価値

書籍では、初版であるということが特別な意味を持ち、初版本は珍重されることになる。そういうわけで古書であっても(むしろ古書であるからこそ)、第2版以降と比べて、特別高値が付いてたりする。


では、なぜ初版本には、プレミアが付くのか?


答えは、単純で、希少価値があるから。
逆に言えば、希少価値がなければ、プレミアなど付くはずもない。


本の初版というのは、売れ残りがないように、あらかじめ少なめに刷られるものらしい。
売れれば、増刷がかかるというわけだ。


このようにただでさえ、初版本は少ない。そのうえ、初版本は決して増えることがない、という事実が初版本の稀少性を増している。第2版以降は、絶版とならず、増刷の可能性がある限り増え続けるが、初版は最初に刷られ終えてしまえば、その後は、決して増えることがない。


ベストセラーと呼ばれる本でも、初版の割合は、1%以下であったりするという。
増刷されればされるほど、初版本の割合が小さくなっていくからである。


芥川賞や直木賞の受賞作などは、受賞後に話題となってから購入する人が大半で、出版直後の初版本を手にする人というのは、よほどのファンぐらいのものだろう。

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コミックにおける初版本の価値

このように、書籍の初版本には一般的に価値があるとされる(第2版以降と比べて)。
では、コミックの場合はどうだろうか?


当然、初版本には価値があるはず、である。


ただし、コミックの場合、大抵はシリーズ物として数巻~数十巻刊行されている。ここが、一般の書籍とは多少事情の異なる点である。


つまり、コミックの場合、全巻セットで初版であるということが、一番価値を持つのである。
たとえば、全10巻で刊行されているコミックであれば、1巻~10巻までの全てが初版でないと、あまり価値があるとは見なされない。


ことに、連載の長期化しているコミックについては、その傾向が顕著となるだろう。希少性とともに、継続性という価値が加わるからである。


たとえば、2016年3月26日現在、198巻まで刊行されおり、なお連載中のため、刊行数が200巻を越えることが確実な、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』、通称『こち亀』の1巻~最新巻まで全て初版でそろえるというのは、相当に根気がいるものと思われる。


私の場合も、途中でコミックを買うのはやめてしまった。


こうした、事情は、『ゴルゴ13』や『クッキングパパ』、『美味しんぼ』などの長期連載作でも同様である。
が、『こち亀』の場合、別の理由から全巻初版本を揃えることが、より難易度の高い物となっている。


『こち亀』の100巻には、カバーを取った本体デザインが3種類存在している(乙姫菜々とジョディー・爆竜・カレンが描かれたピンク色本体、左近寺竜之介と麻里愛が描かれた紫色本体、両津勘吉と中川圭一が描かれた緑色本体)からである。

コミックせどりでは初版本を狙うべきか?

コミック全巻せどりの場合、敢えて初版本を狙うのは、得策ではないように思う。
揃えるのが難しいからである。


全巻揃えることですら難しい場合があるのに、全巻初版など狙ってられないというのが正直なところである。


ただし、揃えるのが難しいコミックの場合には、そもそも刷られている数が少ないので、必然敵的に全巻初版だったりすることもある。


初版にはこだわらず、これからもコミック全巻セットを狙っていきたい。

まとめ

  • 一般に書籍の初版本には価値があるとされる
  • コミックの場合には、多少、事情が異なる
  • コミック全巻せどりでの初版本狙いは得策ではない

あること・ないこと日記

※本記事には、あること(ノンフィクション)と、ないこと(フィクション)が含まれます。