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前回、フィラメントの素材についていろいろと調べた結果、弾力性のあるフィラメント(フレキシブルフィラメント)が面白そうだという結論になった。
一口にフレキシブルフィラメントといっても色々と種類があるようだが、その中でも値段が手頃なTPUのフィラメントをまずは買って見ることにした。
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目次
TPUフィラメント
私は、サインスマートのTPUフィラメントをAmazonで購入した。
サインスマート公式で買うと海外からの発送になってしまうので、すぐに届くAmazonから買うことにした。
サインスマートの公式サイトを見てみると9色あるようなのだが、Amazonでは白か黒しか選べないのが少し残念だった。
現在使っているPLAが白いので、TPUは黒を使ってみることにした。
手元に届いたものを開封してみたところ、PLAに比べれば、たしかにずいぶんと弾力性があるように感じられた。
TPUフィラメントの出力
TPUなどのフレキシブルフィラメントについては、フィラメントが上手く送れず詰まるというような記事を結構見かけていたので、扱いが難しそうに思っていた。
なので、まともに出力できるようになるまでに試行錯誤するのだろうと思っていたが、特にそんなことはなかった(※ボーデン方式ではない3Dプリンター「Anet A8」を使用)。
最初から何の問題もなく普通に出力できてしまったうえに、1ロールの半分以上を使い切った時点(※)でも詰まりなどの問題は1度も起きていない。
ただし、リトラクションなしの設定にしているので、糸引きについては結構ある。
TPU使用時のスライサー(CURE14.07)の設定はこんな感じにしている。
プリントスピードについては、もう少し早くしても大丈夫そうな気もするが、試してはいない。
スマホケース
TPUは熱可塑性ポリエチレンというゴムのような弾力性のあるプラスチックだ。
特に何かに使う予定もないまま、面白そうだということで購入してしまったが、せっかくだから何か実用的なものに活用しようと思い、親のスマホ用ケースを作ることにした。
TPUといえばスマホケース、という単純な連想である。
「Zenfone 2 laser」用ケース
親の使っているスマホは、ASUSの「Zenfone 2 laser」というSIMフリー機で、そこそこ売れた格安スマホなのではないかと思う。
なので、ケースのデータもThingiverseにあるのではないかと思い探してみたところ、何件か見つかった。
その中からデザインがマシに見える物を選んで出力してみた。
出力してみると、なぜだか妙にでかく、スマホとケースとの間に隙間ができてしまう。
これでは使いものにならないので、自分で3Dのデータから作ってみることにした。
自作の「Zenfone 2 laser」用ケース
3Dデータの作成
3Dのデータは、無料の割に高機能だという「Fusion 360」を使って作ることにした。
「Fusion 360」はクラウドベースということで、それほどGPU性能を必要としないというのもこれを選んだ理由の1つだ。
使い方がよくわからないので、試行錯誤しながらスマホケースのデータを作った結果、こんな感じになった。
作ったデータは、Thingiverseにアップしておいた。
なお、デザインに関してはThingiverseにあったものを参考にして作ったが、データ自体を流用したわけではなく、データは一から自作したものである。
ちなみに、中央には親の名前のイニシャルである「E」の文字を入れてある。
出力
なかなかうまくできたのではないかと思うが、これは10回ほど微調整を繰り返した末の結果である。
はじめはマスキングテープを貼ったテーブルの上に出力していたが、ガラスの上に出力すれば表面がキレイになるのではないかと思い、途中からテーブルの上にガラスの板を載せてそこに出力するようにした。
その結果、表面はかなりツルツルの状態になった。
↓の画像は左側がガラス板の上に出力したもので、右がマスキングテープの上に出力したものである。左側の方が光をよく反射して、表面がツルツルしているのが分かると思う。
まとめ
- TPUのフィラメントを使ってスマホケースを作ることにした
- Thingiverseでデータを探してみたが、ちょうどいいのがなかった
- 仕方がないので、「Fusion360」を使って3Dデータから自分で作った