2万円台から買える初心者におすすめの3Dプリンター5選(FDM方式)

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新型コロナウイルスが世界で感染拡大するなか、マスクや人工呼吸器用のパーツ作成で3Dプリンターがにわかに注目を集めている



ここでは、これまでに通算で8台のFDM方式の3Dプリンターを使用してきた私が、Amazonで買える手頃な価格のおすすめ機種(入門機)を紹介する。

FDM方式の3Dプリンターの購入に際して考慮すべき4つの点

まずは、比較的安価な3Dプリンター(FDM方式)の機種選定をする際に考慮すべき4つの点について確認しておく。

  1. 組み立て式か完成品か ⇒ 概して完成品よりも組み立て式のほうが価格は安い。ただし組み立て式の場合、独力でトラブルを解決する力が必要となる。
  2. 本体フレームの材質 ⇒ 合成樹脂製フレームよりも金属製フレームのほうが3Dプリンター本体の剛性が高く、安定した造形品質が期待できる
  3. ヒートベッドの有無 ⇒ フィラメントは、素材により熱収縮率が異なる。熱収集縮率の高いフィラメント(例:ABS)を使用する場合、造形物が反ったり割れたりするのを抑えるためのヒートベッドが必須となる。
  4. 造形可能サイズ ⇒ 大は小を兼ねるが、造形可能サイズが大きくなると当然ながら3Dプリンター本体も大きくなり価格が高くなる。

Creality Ender-3

2万円から3万円の価格帯で私が一番おすすめする3Dプリンターは、「Ender-3である。


組み立て式で改造パーツが豊富にあるため、PCは自作派というような何かとカスタマイズすることが好きな人には特におすすめの機種である。


3Dプリンターをいろいろとカスタマイズすることが目的なのではなく、とにかく3Dプリンティングを楽しみたいというような場合には、Anycubic MEGA-S」がおすすめである


現状、価格と性能のバランスが一番良い3DプリンターEnder-3なのではないかと思う。実際、Ender-3は世界的に売れており、保守パーツやカスタマイズ用のパーツが豊富に流通している。

2万円程度で買える3Dプリンター「Creality 3D Ender-3」レビュー(組み立て編)
2万円程度で買える3Dプリンター「Creality 3D Ender-3」レビュー(テストプリント編)
2万円程度で買える3Dプリンター「Creality 3D Ender-3」レビュー(アップグレード編)



Creality Ender-3のおすすめポイント

  • フレームが金属製
  • ヒートベッドがついている
  • ユーザー数が多いため、改造パーツが豊富でトラブルシューティングの情報も多い

主な特徴

  • フレーム:アルミニウム
  • ヒートベッド:あり(110℃まで対応)
  • 造形可能サイズ:220 x 220 x 250mm
  • 対応フィラメント:ABS、PLA、PETG、TPU



なお、Ender-3のほかに改良版のEnder-3 Proも販売されている



主な改良点

  • Y軸のフレームが強化されている(20 x 40mm ⇒ 40 x 40mm)
  • ビルドプレートがマグネット式になっており、造形物の取り外しが容易になっている
  • 電源が強化され、加熱速度が向上しているとともに静音化されている



Anycubic MEGA-S

3Dプリンターのカスタマイズには興味がなく、とにかくすぐにでも3Dプリンティングが始めたいということであれば、組み立てがほぼ不要な「Anycubic i3 Mega」が一番のおすすめである。


「Anycubic MEGA-S」は、カスタマイズなど行わなくても、安定した出力が期待できるほどに完成されている機種であるといえる。

【3Dプリンター】Anycubic MEGA-Sレビュー



Anycubic Mega-Sのおすすめポイント

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  • フレームが金属製
  • 組み立てが簡単(10分程度)
  • カスタマイズ不要で安定した出力
  • ディスプレイがタッチパネル

主な特徴

  • フレーム:鉄
  • ヒートベッド:あり(100℃まで対応)
  • 造形可能サイズ:210 x 210 x 205mm
  • 対応フィラメント:ABS、PLA、PETG、HIPS、WOOD



QIDI TECH X-Smart

QIDI TECH X-Smartは、Ende-3とやMEGA-Sとは異なり、3Dプリンター本体の形が箱型となっている。

箱型で剛性が高くしっかりとした造り/span>となっている分、価格の方はEnde-3やMEGA-Sと比べると少し高くなる


QIDI TECH X-Smartのおすすめポイント

  • エンクロージャ付きのため、保温性や静音性が高い
  • エクストルーダーがダイレクト式
  • ベッドが昇降式
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また、主な特徴

  • フレーム:アルミニウム
  • ヒートベッド:あり(110℃まで対応)
  • 造形可能サイズ:150 x 150 x 150mm
  • 対応フィラメント:ABS、PLA、PETG、HIPS、TPU、WOOD



Original Prusa i3 MK3S

Original Prusa i3 MK3S」は完全な組み立てキットとなっていて組み立てにはかなりの時間がかかるが、その分3Dプリンターの構造についてよく知ることができるようになっている。

また、組み立て時のノウハウ使用時のトラブルシューティング豊富で、ユーザーコミュニティーの活動が活発なため、初心者におすすめできる3Dプリンターとなっている。


Original Prusa i3 MK3Sのおすすめポイント

  • Z軸モーターが2つ
  • エクストルーダーがダイレクト式
  • 各軸の直動機構がリニアブッシュ

主な特徴

  • フレーム:アルミニウム
  • ヒートベッド:あり
  • 造形可能サイズ:210 x 210 x 250mm
  • 対応フィラメント:ABS、PLA、PETG、HIPS、PP、NYLON、CARBON、TPU、WOOD



Flsun QQ

Flsun QQ」はデルタ型と呼ばれる構造の3Dプリンターであり、デルタ型の場合、比較的造形時間が短い傾向にある。

デルタ型3Dプリンター 「Anycubic Kossel」のレビュー(組み立て編)
デルタ型3Dプリンター 「Anycubic Kossel」のレビュー(テストプリント編)



Flsun QQのおすすめポイント

  • フレームが金属製
  • 組み立てが簡単(20分程度)
  • 30A電源
  • モーターの動作音が比較的静か
  • ディスプレイがタッチパネル

主な特徴

  • フレーム:アルミニウム
  • ヒートベッド:なし
  • 造形可能サイズ:直経260mm、高さ370mm
  • 対応フィラメント:ABS、PLA、PETG、HIPS、WOOD



まとめ

  • Amazonで2万円台から買えるおすすめ3Dプリンターを紹介した
  • 一番のおすすめは、「Creality Ender-3
  • そのほか、「Anycubic i3 Mega」もおすすめ