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今さらながらにEnder-3 Proを購入したので、レビューする。これで3Dプリンターのレビューは8台目となる。
ただし、組み立てについては以前のレビューと大差ないため、ここでは無印Ender-3からの変更点(改良点)を中心にレビューする。
組み立ての詳細については、以前の記事↓をご覧いただきたいのだが、簡単に言えば、フレーム同士の直角や平行がきっちりとでるように組み上げていけば良い。
2万円程度で買える3Dプリンター「Creality 3D Ender-3」レビュー:組み立て編
なお、フレーム同士の直角を確認するためには、そのための計測具が必要となる。
目次
Ender-3 Pro
まずは、届いた箱の中身について大まかに紹介する。
箱は2段組みで本体を衝撃から守るための緩衝材が十分に使われている。
届いた箱の中身
Pro版での改良点
Ender-3 Proでは無印のEnder-3と比べて、いくつかの改良が施されているので紹介する。
Y軸の改良点
- ベルトがゲイツ製のパワーグリップGTベルトに変更
- フレームのタイプが20×40mmから40×40mmに変更
- モーター付近にベアリング追加
ベルトの変更、フレームの変更、ベアリングの追加により、Y軸の安定性が改善されている。
ホットエンドの改良点
- ヒートブロックにシリコンカバーが追加
この変更により、ノズルの温度が一定に保たれやすくなるとともにヒートブロックに溶けたフィラメントがこびりつく問題が改善された。
エクストルーダーの改良点
- PTFEチューブを固定するための留め具が追加
留め具が追加されたことで、リトラクトの動きに合わせてPTFEチューブが前後に動いてしまう問題が改善された。
メインボードカバーの改良点
- メインボードカバーの通風孔の位置が上下逆に変更
- メインボード用ファンの取り付け位置が上下逆に変更
この変更により、メインボードの収まったカバー内にカバー上部の通風孔からフィラメントのカスやホコリなどが取り込まれる問題が改善された。
ビルドプレートの改良点
- ビルドプレートがマグネット式に変更
ビルドプレートがマグネット式に変更されたことで、ビルドプレートを折り曲げることが可能になり、出力後の造形物をビルドプレートから剥がし取るのが容易になった。
ちなみに、私がEnder-3 Proを購入したCREALITYのオフィシャルストアでは、ガラスのビルドプレート(純正品)が付属しているセット品があったので、それを選んだ。
電源の改良点
- 電源の厚さが半分程度のものに変更
- 電源コネクタがAMASS製のものに変更
電源の厚みが減って体積が小さくなった分、質量が多少軽くなっている。
テストプリント
以下の設定でテストプリントを行った。
- スライサーの設定(Cura 4.5.0)レイヤー高さ:0.2mm
- 壁の厚さ:0.8mm
- ウォールライン数:2
- 上面/底面の厚さ:0.6mm
- Zシーム合わせ:ランダム
- 表面交差量:10.0%
- インフィル密度:20%
- インフィルライン距離:4.0mm
- インフィルパターン:グリッド
- インフィル交差量:25%
- 印刷温度:212℃
- ビルドプレート温度:45℃
- フロー:100%
- 印刷速度:60.0mm/s
- 移動速度:150.0mm/s
- 初期レイヤー速度:20.0mm/s
- 引き戻し距離:5mm
- 引き戻し速度:45mm/s
- ファン速度:100%
- ビルドプレート接着タイプ:スカート
- スカートライン数:2
- スカート距離:10.0mm
- 最大解像度:0.5mm
- 使用フィラメント
多少の糸引きやだまになっている部分が確認できるが、全体的に良好な出力だと思う。
糸引きやだまについては、スライサーの設定で改善できそうな気もする。
Ender-3の無印版とPro版では、どちらを選べばいいのか?
結論から言うと、Pro版の方が断然おすすめである。
理由は、Pro版にはここまでに紹介してきた多くの改良が施されているからである。
もちろん、無印版のEnder-3を購入後、自分の手でPro版と同様の改良を施すことも可能ではある。
しかし、Y軸モーター付近のベアリング追加やメインボード用ファンの取り付け位置変更などは、結構な手間がかかるものと思われるので、それなら初めから改良済みのPro版を選んだ方がいいということになる。
まとめ
- Ender-3 Proを購入した。
- Ender-3 Proと無印Ender-3の違いについて紹介した。
- 無印Ender-3よりも、色々と改良済みのEnder-3 Proの方がおすすめ。