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ひと月ほど前に初の光造形3Dプリンタ「Phrozen Sonic mini」をAmazonプライムデーで買った。
【光造形3Dプリンタ】約2万円で買った光造形3Dプリンタ「Phrozen SONIC MINI」レビュー
その際、Amazonで買える比較的安価な光造形3Dプリンタについて色々と比較検討した。
比較検討の結果「Phrozen Sonic mini」を買うことにしたが、ほかに気になっていた機種が「NOVA3D Elfin2 MONO SE」であった。
※届いたのでレビューした。
目次
NOVA3D Elfin2 MONO SE3
「NOVA3D Elfin2 MONO SE」が気になっていたのは、レベリング不要とのことだったためである。
このレベリング不要という点については後でもう少し詳しく触れることにして、「NOVA3D Elfin2 MONO SE」で心は決まっているのであるが、一応ほかの似たような機種とも比較検討してみることにした。
今回は、ELEGOOのモノクロ液晶機「ELEGOO MARS 2 PRO」がAmazonで取り扱われていたので、こちらも含めてAmazonで買えるモノクロ液晶の比較的安価な光造形3Dプリンタについて性能を比較検討する。
モノクロ液晶の光造形3Dプリンタ性能比較表
NOVA3D Elfin2 MONO SE | Phrozen Sonic Mini | NOVA3D Bene4 Mono | ELEGOO MARS 2 PRO | |
外観 | ||||
造形サイズ | 130 x 75 x 150mm | 120 x 68 x 130mm | 130 x 80 x 150mm | 129 x 80 x 160mm |
造形 スピード | 18-39 mm/h | 50 mm/h | 18-39 mm/h | 30-50mm/ h |
LCD | 6.08インチ 2K (2560 x 1620) mono-LCD | 5.5インチ (1920 x 1080) mono-LCD | 6.08インチ 2K (2560 x 1620) mono-LCD | 6.08インチ 2K (2560 x 1620) mono-LCD |
方式 | MSLA (LCD+LED) | LCD | LCD | MSLA (LCD+LED) |
XY解像度 | 0.05 mm | 0.0625 mm | 0.04 mm | 0.05 mm |
Z解像度 | 0.01 mm | 0.01 mm | 0.01 mm | 0.00125mm |
Z軸 | 1軸リニアガイド | 1軸リニアガイド | 1軸リニアガイド | 1軸リニアガイド |
箱出し後の レベリング | 不要 | 要 | 不要 | 要 |
レジン バット | プラスチック製 | 金属製 | 金属製 | 金属製 |
接続方式 | USB / WiFi | USB | USB / WiFi | USB |
本体サイズ | 27 x 26 x 42cm | 25 x 25 x 33cm | 24 x 25 x 43cm | 20 x 20 x 41cm |
重量 | 7.3kg | 4.5kg | 9.5kg | 6.2kg |
推奨 スライサー | Nova Maker | Chitu Box | Nova Maker | Chitu Box |
アマゾンでの消耗品の入手性 | 〇 | × | 〇 | 〇 |
ブラックフライデー時の価格 | 28,799円 | 34,999円 | 37,999円 | 34,999円 |
「NOVA3D Elfin2 MONO SE」と「ELEGOO MARS 2 PRO」を比べてみると、基本的な性能にはほとんど違いがみられないが、レベリング不要なうえに価格も安いという点で「NOVA3D Elfin2 MONO SE」に軍配が上がるといえる。
ということで、当初の予定通り「NOVA3D Elfin2 MONO SE」を買うことにした。
「NOVA3D Elfin2 MONO SE」は初心者におすすめ
今回私が買うことにした「NOVA3D Elfin2 MONO SE」はレベリング不要であることを含め、いくつかの点で光造形3Dプリンタ初心者におすすめできる機種となっている。
初心者におすすめのポイント
「NOVA3D Elfin2 MONO SE」が初心者におすすめできるポイントを簡単にまとめると次のようになる。
- レベリング不要
- モノクロ液晶
- 比較的安価
レベリング不要
レベリングというのは、プラットフォーム(造形物が定着する台)の水平を出す作業のことを言い、このレベリングが適切にできていないと、造形物がプラットフォーム上にうまく定着しないという問題が生じる。
レベリングの問題を図解すると以下のようになる。
このようにレベリングの成否が造形の成否につながるため、造形の失敗を減らせるという観点からレベリング不要であるということが、初心者にとって一番のおすすめポイントとなる。
モノクロ液晶とカラー液晶の違い
光造形3Dプリンタにおけるモノクロ液晶とカラー液晶の違いを簡単にまとめると以下の表のような感じになる。
モノクロ液晶 | カラー液晶 | |
印刷速度 | 速い | 遅い |
液晶の寿命 | 長い | 短い |
液晶の価格 | 高い | 安い |
印刷速度の速さ
細かいことはよくわからないが、モノクロ液晶の方がカラー液晶よりもレジンの硬化に必要な紫外線の照射時間を短くできる(例:8秒→2秒)ため、モノクロ液晶機の方がカラー液晶機よりも印刷速度が速くなる。
液晶の寿命
メーカーの言葉を借りれば、モノクロ液晶はカラー液晶の約2.5倍の寿命があるという。
このように、性能の優れているモノクロ液晶機が普及し始めている中、価格に大きく差がある場合を除いてカラー液晶機を選ぶ理由はないと言える。
ちなみに、「NOVA3D Elfin2」(カラー液晶機)と「NOVA3D Elfin2 MONO SE」(モノクロ液晶機)だと、1000mlレジン2本分くらいの価格差があるため、この場合だと「NOVA3D Elfin2」も十分選択肢となりうる。
比較的安価
- レベリング不要
- 2Kモノクロ液晶搭載
- XY解像度0.005mm/Z軸解像度0.01mm
- WiFi接続可能
ブラックフライデー限定の価格とはいえ上記のような性能を有する光造形3Dプリタが3万円を切る価格で手に入るのは間違いなく安価であり、初めて光造形の3Dプリンタに触れてみるという際にも手を出しやすいものであるといえる。
実際、性能的に完全なライバル機といえる「ELEGOO MARS 2 PRO」はブラックフライデー時でも34,999円となっている。
まとめ
- Amazonのブラックフライデーで「NOVA3D Elfin2 MONO SE」を買うことにした
- 「NOVA3D Elfin2 MONO SE」はレベリング不要、モノクロ液晶で比較的安価
- 「NOVA3D Elfin2 MONO SE」は光造形3Dプリンタの初心者におすすめの機種