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Amazonのブラックフライデーセールで買った「NOVA3D Elfin2 MONO SE」が届いたのでレビューする。
Amazonで初心者におすすめの光造形3Dプリンタ「NOVA3D Elfin2 MONO SE」を買うことにした
レビューに際しては、初めての光造形3Dプリンタとして購入した「Phrozen SONIC MINI」と比較しながら行っていくこととする。
※その後、ELEGOOの光造形3Dプリンタも買ってレビューした。
目次
NOVA3D Elfin2 MONO SE
主な特徴は以下の通り。
- LCD方式の光造形3Dプリンタ
- LCDは2K解像度(2560 x 1620)のモノクローム液晶
- レベリング不要
- WiFi接続対応
- 比較的安価
ちなみに、AliExpressのNOVA3D公式ストアだと、さらに安い2万5千を切る価格で購入できる。
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外箱
本体がコンパクトであった「Phrozen SONIC MINI」の箱と比べると全体的に大きい。
「NOVA3D Elfin2 MONO SE」本体
プリンタ本体は、緩衝材でしっかりと保護されていた。
「NOVA3D Elfin2 MONO SE」本体を「Phrozen SONIC MINI」の本体と比較したときにみられる違いは、以下のとおりである。
- 電源スイッチが本体前面にある
- 有線LANのコネクタがある
- 底面にファンがある
- プラットフォームの表面がサンドブラスト加工されている
- プラットフォーム上面に傾斜がつけられている
付属品
「Phrozen SONIC MINI」の付属品と大体似たような感じだが、スペアのFEPフィルムが1枚付属する点が大きく異なっている。
- 付属品一覧
- クイックスタートガイド
- ACアダプタ
- FEPフィルム
- スプレーボトル
- スクレーパー(プラスチック製)
- ストレーナー(こし器)
- ゴム手袋
- ニッパー
- 六角レンチ
なお、USBメモリが付属していないが、プリンタ本体の内蔵メモリにテストプリント用のデータが初めから入れられている状態となっている。
そしてここが少し面倒に感じたのだが、USBメモリ内のスライスデータから直接プリントを開始することはできないため、プリントの際にはUSBメモリからプリンタ本体にスライスデータをコピーしなければならない。
本体の起動
本体前面にあるボタンを気持ち長押し(※)することで、3Dプリンタ本体が起動する。
※ボタンを押してすぐ離すという操作では起動しなかった。体感で1秒程度ボタンを押し続けることでファンの駆動音が聞こえ、本体が起動した。
起動後に、言語の選択画面が表示される。
中華3Dプリンタにありがちな英語か中国語の表示選択ではなく、日本語表示の選択も可能となっている。
ちなみに左上にあるチェックボックスにチェックを入れておかないと、起動時に毎回この言語選択画面が表示されてしまうので注意が必要である。
メニュー画面はシンプルで、カスタマイズできる項目といえば言語の表示設定とWiFiの接続設定ぐらいである。
キャリブレーション
キャリブレーション用のメニューは以下の通りとなっている。
WiFi接続
WiFi接続は使用していないので、詳細については分からない。
本体起動後は、ボタンの長押しで終了時の画面が表示される。
Amazonで買えるNOVA3D社の消耗品、アクセサリー類
日本語表示の設定があるあたり、英語の表示設定しかなかったPhrozen社と比べると、NOVA3D社は日本での販売に力を入れていることがうかがわれる。
事実、レジンやFEPフィルムといった消耗品類や、プラットフォームなどのアクセサリー類はすべて日本のAmazonから購入可能(日本国内にあるAmazonの倉庫から出荷)となっている。
以下、参考までにAmazonで買える消耗品やアクセサリー類を紹介しておく。
- 標準レジン
- 水洗いレジン
- FEPフィルム
- 2K LCDスクリーン(BENE4、Elfin2用)
- 2K MONO LCDスクリーン(BENE4 MONO、Elfin2 MONO SE用)
- レジンバット
- プラットフォーム
ちなみに、プラットフォームを「Phrozen SONIC MINI」に取り付けようとしてみたが、形状が合わず取り付けることができなかった。
テストプリント
プリント時の画面で「自動オフ」にチェックを入れることでプリント終了後、自動で電源をオフにすることができる。
自動電源オフの機能は「Phrozen SONIC MINI」にはなかったが、あると嬉しい機能である。
テストプリントその1
プリントデータ
テストプリントに使用したデータは、光造形3Dプリンタのベンチマーク用データ「AmeraLabs Town」である。
使用レジン
使用したレジンはNOVA3Dの水洗いレジン(グレー)である。
スライス設定
スライサーは「NovaMaker V2.4.25」で、水洗いレジンの推奨設定からレイヤーの高さのみ0.03mmに変更した。
プリント結果
レベリング不要の機種ということで、特に何もいじることなくテストプリントを行い、問題なくプリントが完了した。
「AmeraLabs Town」のプリント結果の画像については、ラフト(出力品の底面についている薄い板状のもの)の付いているものが二次硬化前で、ラフトの付いていないものが二次硬化後となっている。
出力品の大きさは、1円玉と比較すると↓のような感じですごく小さい。
ごくごく小さいにもかかわらず、左側にある「0.10」、「0.20」、「0.40」、「0.60」、「0.80」、「1.00」の各数値がわりとはっきりと読み取れる。
「AMERALABS」の上にあるCの字型のマークは、最初「C」の文字かと思っていたが、よく見ると微妙に「C」とは異なって見えたため、よくよく調べてみると「AMERALABS」のロゴマークであることが分かった。
ロゴマークの判別が可能な程度には、高精細に出力されていることが分かる。
右下にある細い円柱群の造形に関しては、残念ながら一部が傾いてしまっているものの、一番細い円柱の列を除いて円柱自体の造形はできている。
ビルの側面にある「AMERALABS」のロゴマークもしっかりと造形されている。
ごく細い円柱など細かい部分の造形が不十分ではあったが、それでも3万円を切る価格で入手できたことを考えると、個人が趣味で扱うには十分すぎる性能があるといえる。
テストプリントその2
プリントデータ
テストプリントに使用したデータは、「#3DBenchy – The jolly 3D printing torture-test by CreativeTools.se」である。
スライス設定
スライサーは「NovaMaker V2.4.25」で、水洗いレジンの推奨設定通りとした。
プリント結果
「NOVA3D Elfin2 MONO SE」のプリント結果は、「Phrozen SONIC MINI」と比べて良好であるように感じた。
実際、XY解像度については2K液晶の「NOVA3D Elfin2 MONO SE」が0.05mm、フルHD液晶の「Phrozen SONIC MINI」が0.0625mmと「NOVA3D Elfin2 MONO SE」の方が優れている。
画像では若干分かりづらいが肉眼では「#3DBenchy」の文字がはっきりと確認できる。
タンク洗浄
プリントが完了すると、画面に「タンクを洗ってよろしいですか?」との表示が現れた。
「タンクを洗うとは、一体どういうことだろうか?」と思いつつ、試しに実行してみた。
そうすると、30秒ほど待つようにとの表示が出たのち、洗浄?が終了した。
結果、レジンバット底面に1枚の薄いレジンの塊が生成されていた。
どうやらこれが、タンクの洗浄ということらしい。
あまり必要性の感じられない機能であるが、出力品が途中で脱落して、FEPフィルム上にその残骸がに張り付いてしまったような場合には一応、効果のある機能なのかなとは思う。
※プリント完了後、レジンを交換せずにそのまま次のプリントを実行したい時には有用であるということが、何度か使ってみて分かった。
まとめ
- Amazonのブラックフライデーセールで買った「NOVA3D Elfin2 MONO SE」を使ってみた。
- 「NOVA3D Elfin2 MONO SE」は「Phrozen SONIC MINI」と比べると、優れていると感じられる点が多かった。
- 「Phrozen SONIC MINI」は個人が趣味で使う分には十分すぎる性能である。