【3Dプリンター】Anycubic MEGA-Sレビュー

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11月のセールで中華製格安3DプリンターのAnycubic MEGA S」を買ったのでレビューする。

ちなみに、格安3Dプリンターのレビューはこれで7台目となる。

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Anycubic MEGA-S

Anycubic MEGA-S」は、FDM方式の3Dプリンターで、以下のような特徴を持つ。

  • 超簡単組み立て
  • 金属製フレーム(磁石がつくためおそらくスチール製)
  • リニアブッシュを用いた直動機構
  • デュアルZ軸
  • ボーデン式エクストルーダー
  • 強力なトルクを生み出すギヤードエクストルーダーの採用
  • 特殊コーティングの施されたビルドプレート(Ultrabase)
  • ヒートベッド(110℃まで対応)
  • フィラメント切れ検知センサー付き
  • タッチパネル操作
  • 220 x 220 x 250mmの造形エリア
  • ABS、PLA、PETG、TPUなどのフィラメントに対応

なお、ギヤードエクストルーダーではないものの、他の性能は同一といっていい旧型が7000円ほど安く購入可能であるギヤードエクストルーダー自体はAliExpress.comで1000円以下から入手可能なので、とりあえず旧型を買っておいて後からギヤードエクストルーダーを追加するほうが、コスパが高いといえる。

内容物

組み立てが超簡単なのと引き換えに、梱包サイズはかなりの大きさとなっている。

届いた段ボールの大きさを500mm入りのペットボトルと比較するとこんな感じ。

箱の中身は2段に分かれており、それぞれの段に、大きなパーツが1つずつ収められている。

各パーツは衝撃吸収用の緩衝材でしっかりと保護されていた。

1段目
2段目

そのほかに付属品として、以下のものが同梱されていた。

  • マニュアル
  • 試供用フィラメント
  • 電源コード
  • SDカード(8GB)
  • SDカード用USBアダプター
  • USBケーブル
  • 工具類
    • ネジ
    • ボールポイントレンチ
    • 六角レンチ
    • ドライバー
    • ピンセット
    • ニッパー
    • スクレーパー
    • ノズルクリーナー
  • スペアパーツ
    • ホットエンド一式
    • リミットスイッチ(1個)
  • ゴム手袋
電源コード
フィラメントホルダー
スクレーパー
ノズルクリーナー
工具類
USBケーブル等
ホットエンド(予備)
リミットスイッチ(予備)

一通りのものがそろっており、試供用フィラメントも付属することから、とりあえずこれ1台を買っておけば、3Dプリンティングをすぐに始められる状態となる。

組み立て

組み立ては実に簡単で、以下の手順で完了する。

  1. 箱から取り出した大きな2つのパーツをネジ止めする
  2. 配線用のコネクタを4つ(色分け済み)つなげる
  3. フィラメントホルダーを取り付ける(好みに応じて)

たったこれだけなので、10分もあれば組み立ては完了する。

なお、組み立て時に注意点すべき点がいくつかあるので挙げておく。

  • 本体の横にある電圧の切り替えスイッチを110V側にする。
  • 赤色のコネクタは、すぐそばにあるZ軸モーターの陰に隠れている場合があるので焦らずに探す
電圧の切り替えスイッチ
はじめは赤色のコネクタが見当たらない
Z軸モーターの下あたりから赤色のコネクタを引き出す
組み立て完了後

なお、付属するマニュアルには組み立ての手順が載っているほか、Anycubic製のフィラメント(PLAおよびフレキシブルフィラメント)を使用する際のスライサーの推奨設定が載せられている

タッチパネルディスプレイの全表示メニュー

スタート画面

スタート画面では、ノズルとヒートベッドの実温度/ 設定温度が表示されるほか以下の選択可能なメニューが用意されている。

  • プリント:プリントの実行
  • セットアップ:プリンタの各種設定
  • ツール:プリント以外の個別動作

プリント画面

SDカード内のモデルデータが表示され、プリントレジューム(一時停止した印刷の再開)を選択できる。

セットアップ画面

セットアップ画面では、以下のメニューが選択可能となっている。

  • 言語:表示言語の設定
  • 温度:ノズルとヒートベッドの温度設定
  • モーター:モーターのON/OFF設定
  • ステータス:プリンタ本体の状態を表示
  • スピード:ファンとプリントレートの速度設定
温度設定

ノズルとヒートベッドの温度設定を行うことができる。

ステータス表示

プリンタ本体の現在の状態について表示される。

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スピード設定

ファンとプリントレートの速度設定を行うことができる。

ツール画面

ツール画面では、以下のメニューが選択可能となっている。

  • ホーム:オートホームを実行
  • 軸移動:X、Y、Zの各軸の移動を実行
  • プレヒート:ノズル、ヒートベッドの予熱を実行
  • クーリング:ノズル、ヒートベッド加熱を停止
  • フィラメント:フィラメント交換
  • リセット:プリンタ本体のリセット
  • その他:タッチパネルのキャリブレーション等
オートホーム
軸移動
プレヒート

プレヒートでは、PLAABSについて予熱の実行ができる。

PLAのプレヒート

PALについては、ノズルが190℃ヒートベッドが50℃に設定されている。

ABSのプレヒート

ABSについては、ノズルが240℃ヒートベッドが80℃に設定されている。

フィラメント

フィラメントの抜き差しを行うためにエクストルーダを動作させる。

その他

その他には、以下のメニューが用意されている。

  • タッチパネルの較正:タッチパネルの較正を実行
  • ヘルプ:各メニューの説明表示
  • 情報:本体情報の表示
タッチパネルの較正

パネルの四隅に順番に表示される十字型のマーカーをタッチしていくことで、タッチパネルの較正を行う。

ヘルプ

各メニューの説明が表示される。

情報

Anycubic MEGA-S本体についての情報が表示される。

テストプリント

付属のレベリングマニュアルに従い、ベッドの下の四隅に取り付けられたネジでレベリング(ベッドの高さ調整)をした後、いつもの船のモデルを造形してみた。

スライサー(Cura4.3.0)の主な設定は以下の通りとした。

  • 積層ピッチ:0.2mm
  • ウォール厚:1.2mm
  • プリントスピード:50mm/s
  • トラベルスピード:100mm/s
  • ノズル温度:210℃
  • ベッド温度:50℃
  • リトラクト(引き戻し)スピード:40mm/s
  • リトラクト(引き戻し)の長さ:6.5mm
  • インフィル密度:20%
  • インフィルパターン:グリッド
  • サポート:なし
  • スカート:2周
  • スカート距離:10mm

ちなみに、テストプリントで使用したフィラメントは、付属の試供用のものではなく、最近よく使っているSUNLUのPLA+である。

テストプリントの結果は、ウルトラベースへの定着が良好目立った糸引きは見られず、窓枠上部や船首のオーバーハングも問題なく、1発できれいに造形できた。

まとめ

  • セールで「Anycubic MEGA-S」を購入した
  • 組み立てが簡単だった。
  • テストプリントではきれいに造形できた。